この記事でわかること
- ボイスメモの文字起こしを使える条件
- 録音中と録音後に文字起こしを表示・コピーする手順
- 文字起こしが表示されないときに確かめること
- 録音を M4A ファイルとして書き出し、PC に移す手順
- 書き出した録音を、ブラウザの中で文字起こしする手順
条件と手順は、2026 年 10 月時点の Apple のサポートページの記述にもとづいています。
ボイスメモの文字起こしを使える条件
Apple の iPhone ユーザガイドには、ボイスメモの文字起こしの条件が次のように書かれています。
- iOS 18 以降であること
- iPhone 12 以降であること
- 録音の言語が、英語・スペイン語・ポルトガル語・イタリア語・フランス語・ドイツ語・日本語・韓国語・簡体字中国語・繁体字中国語のいずれかであること
一部の国や地域では使えません。iOS 17 以前に録音したデータも、条件を満たす iPhone で開くと、話している声が入っていれば自動で文字起こしされます。
文字起こしの要約などの Apple Intelligence の機能は、文字起こしとは条件が別です。iOS 27 の Apple Intelligence は、iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Max と iPhone 16 以降のモデルで使えます。文字起こしを表示してコピーするだけなら、iPhone 12 以降で使えます。
録音中に文字起こしを表示する
ボイスメモのアプリは「ユーティリティ」フォルダにあります。
- ボイスメモで録音のボタンをタップして、録音を始めます。
- 波形の上部から上にスワイプし、「文字起こし」のボタンをタップします。
- 波形の代わりに文字起こしが表示され、最新の単語が強調されます。波形の表示に戻るには、もう一度「文字起こし」のボタンをタップします。
- 録音を終えるときは「完了」をタップします。
録音後に文字起こしを表示・コピーする
- 録音の一覧で、文字起こしを見たい録音をタップします。
- その他のボタン(…)をタップします。
- 全体をコピーするときは「文字起こしをコピー」を選びます。一部だけコピーするときは「文字起こしを表示」を選び、コピーしたい部分を選択して「コピー」をタップします。
コピーした文字起こしは、メールやメモ、テキストファイルなどに貼り付けて使います。文字起こしの中の語句を選択すると、波形の該当する位置に再生ヘッドが表示されます。
録音の一覧の検索では、タイトルのほか、文字起こしに含まれる語でも録音を探せます。
文字起こしが表示されないとき
「文字起こし」のボタンや「文字起こしを表示」が見当たらないときは、次の点を確かめてください。
- 機種: iPhone 11 シリーズや iPhone SE(第 2 世代)など、iPhone 12 より前の機種では、iOS を新しくしても使えません。
- iOS のバージョン: 「設定」→「一般」→「情報」で確かめられます。iOS 17 以前では使えません。
- 言語: 上の 10 言語以外で話している録音は、文字起こしの対象になりません。
- 国や地域: 一部の国や地域では使えません。
メモアプリで録音して文字起こしする
iOS 18 以降は、メモアプリでも録音と文字起こしができます。
- メモで添付のボタンをタップし、「オーディオを録音」をタップします。
- 録音のボタンをタップして、録音を始めます。
- 「文字起こし」のボタンをタップすると、文字起こしが表示されます。
録音のあとは、「メモに文字起こしを追加」で文字起こしをメモの本文に加えるか、「文字起こしをコピー」でコピーします。録音を削除すると、文字起こしも削除されます。
メモアプリの条件は、iPhone 12 以降で、端末の言語が上の 10 言語のいずれかに設定されていることです。「文字起こし」のボタンが表示されない場合は、iPhone がこの条件を満たしていないか、対応する言語が検出されていません。
なお、通話の録音はボイスメモではなく、メモアプリの「通話録音」フォルダに保存されます。通話の録音の文字起こしでは、文ごとに話者が識別されます。
標準の文字起こしで足りないとき
Apple のガイドが案内している文字起こしの取り出し方はコピーだけです。時刻の付いたテキストや、字幕(SRT)のファイルとして書き出す方法は案内されていません。ボイスメモの文字起こしの説明には、話者を区別する機能の記載もありません。
次のような場合は、録音を M4A ファイルとして書き出し、PC で文字起こしします。
- iPhone 12 より前の機種で録音した
- 会議やインタビューの録音を、話者ごとに行を分けて残したい
- 動画に付ける字幕のファイルを作りたい
- 長い録音を、PC の画面で確かめながら直したい
録音を M4A ファイルとして書き出す
ボイスメモの録音は、初期設定では M4A 形式(.m4a)のファイルとして書き出されます。
- 書き出したい録音をタップし、その他のボタン(…)をタップしてから、共有のボタンをタップします。
- 下にスクロールして「“ファイル”に保存」をタップし、保存したい場所を選んで「保存」をタップします。
共有の「オプション」で「編集可能」を選ぶと、QuickTime Audio 形式のファイルになります。文字起こしに使うときは「編集可能」を選ばずに、M4A 形式のまま書き出してください。AirDrop・メール・メッセージで送ることもできます。
Mac に移す
iPhone の「設定」→ 自分の名前 →「iCloud」→「すべてを表示」で「ボイスメモ」をオンにし、macOS 15 以降の Mac の「システム設定」でも同じように「ボイスメモ」をオンにすると、同じ Apple Account にサインインしている Mac のボイスメモに録音が同期されます。Mac のボイスメモから録音を Finder のウインドウにドラッグすると、ファイルとして保存できます。AirDrop で Mac に送ることもできます。
Windows の PC に移す
ボイスメモの iCloud の同期は Windows に対応していません。上の手順で「“ファイル”に保存」を選ぶときに保存先を iCloud Drive にし、Windows 用 iCloud か、ブラウザで開いた iCloud.com から取り出します。メールに添付して自分に送る方法もあります。
書き出した録音をブラウザの中で文字起こしする
書き出した M4A ファイルは、Transcriber で文字起こしできます。Transcriber は、音声ファイルをブラウザの中で処理し、外部に送信しない無料のツールです。会員登録は必要ありません。
- PC のブラウザで、Transcriber の「M4A の文字起こし」のページを開きます。
- 「言語」で「日本語」を選び、「モデル」を選びます。ファイルを読み込んだ時点で文字起こしが始まるので、設定は先に済ませます。固有名詞や専門用語の多い録音では、Small 以上を選ぶと取りこぼしが減ります。
- 話す人が 2 人以上いる録音では、「話者分離」をオンにします。話者の人数は自動で推定されます。
- 書き出した M4A ファイルをドロップするか、クリックして選びます。確定した行から順に画面に表示されます。
- 終わったら「TXT」か「SRT(字幕)」で書き出すか、「テキストをコピー」でコピーします。
AI のモデルは初回だけダウンロードし、2 回目からはブラウザに保存したものを読み込みます。処理にかかる時間は、PC の性能と選んだモデルで変わります。
Transcriber は iPhone の Safari でも使えます。ただし、スマホでは端末を保護するために省メモリモードで動作し、読み込めるファイルは 500 MB までです。モデルは Tiny か Base を選んでください。長い録音はメモリが足りずに止まることがあるので、PC での処理をおすすめします。
文字起こしの結果を整える
書き出す前に、結果の画面で次のように整えておくと、後の作業が減ります。
- 同じ人名や用語が何度も誤って変換されている場合は、「検索と置換」でまとめて直します。
- 聞き取りに自信のない行は、行をクリックするとその位置から音声を聞き直せます。
- 話者分離を使った場合は、話者に名前を付け、同じ人が複数の話者に分かれていれば統合します。
- 話していない文が出ている行は、行の「⋮」メニューから削除します。